2012年11月18日日曜日

パスワーク―自分を変えたいと思うすべての人へ

『パスワーク―自分を変えたいと思うすべての人へ』
下で紹介したダイアー博士の老子の本と共に、最近よく読んでいる本です。

パスワークと名付けられていますが、カバラの生命の木やタロットカードをもとに瞑想していくパスワークとは全く関係ありません。これはチャネリングブックで、著者のエヴァ・ピエラコスが自動筆記によってチャネリングしたガイドが語った内容が収められています。既に絶版になんですが、読みたいと思ったのでアマゾンのマーケットプレイスで購入しました。

一読してまず感じたのは、この本は一般的なチャネリング本とは違うなー…というものです。一般的なチャネリングブックは、まずチャネルしている対象がはっきりしていたり、存在に名前があったりすることが多いと思うんですが、エヴァ・ピエラコスがチャネリングしているガイドは、決して自分の名を名乗らなかったといいます。語る内容もまだ全部は読めていないのですが、変容のために自己の内面や痛みをきちんと見つめていくことの重要性が延々語られているような感じで、心理学の本みたいです。

高次元の存在をチャネルするとどうしても独特のテンションや高揚感が文体にも波及していることが多いと思うんですが、そういうのが殆どないですね。なので、そういうチャネリング本が苦手という人にも良いかと思います。

エヴァ・ピエラコスは1915年~1979年の間に生きた人で、ウィーンの著名な小説家ヤコブ・ワッセルマンの娘、チャネリングという一種特異な世界と関わりながらも、とてもバランスのとれた生涯を送られた方のようです。欧米には彼女がガイドをチャネルして語ったパスワークレクチャーをもとにする財団があり、たくさんの人が読んで=学んでいるようですが、日本での知名度はあまり無いように思います。

私はここ数か月、毎日を気持ちよく過ごすために、自分のための毎朝の瞑想を試行錯誤しつつ作って=行っていたのですが、瞑想のなかで二元性のネガティブな側面を深く考えず排除しようとすると、その時はすっきりしても、結局は怒りや不満が内側に抑圧され、しばらく経つとますます苦しくなることにはっきり気づきました。

手放したいものは、手放し呼吸と共に吐き出せばいいのですが、その前にしっかりと、不安や怒りなどがそこに確かにあることを理由をつくらず認め、愛をもって受容してあげることがとても大切なんだなぁと改めて実感したのです。

そこをきちんとワークしながら瞑想をしていくと、一日をとてもハッピーに過ごせることがわかってきました。なのでピエラコスを通してこのガイドが語っていることはとてもよくわかります。

ピエラコスを通してガイドは、私達の中にある熱望、「別のより充実した意識状態や、人生を体験するためのもっと大きな潜在能力があるはずだ」という思いは、決して未熟で貪欲で神経症的な間違った欲望ではない、この熱意を捨ててはいけないと語っています。
そして、その熱意が「成功の糸口は自分のなかにある」という前提から始めるなら、それは現実的なものになるだろう、とも語っています。とても共感できる内容です。