2012年7月24日火曜日

『「見た目」が気になる!症候群: 他人にどう思われるか、とても気になる心から自由になれる本』

『「見た目」が気になる!症候群: 他人にどう思われるか、とても気になる心から自由になれる本』

ここしばらく読んでいた本で、とても良かった本です。“「見た目」が気になる症候群”というと、私たちは過食や拒食などの症状がある人をイメージしてしまいがちですが、この本での「見た目」はもっと広い意味で書かれています。

例えば社会のなかにおける「体裁」「評価」などの見た目が含まれています。仕事、恋愛、友人、結婚、家族など、あらゆる面で外からの体裁や評価があり(幸せな結婚、やりがいのある仕事、素晴らしい友人達などなど)、私たちは多かれ少なかれ、そうしたものに晒されて生きているものです。

このブログを見に来ている方は、どちらかと言えば、美容や整形、ファッションなどよりも、スピリチュアルなことや、自己啓発などに関心が強い方が多いかも知れませんよね。

でも、スピリチュアルなことに感心を持つことで周囲の視線や評価が気になったり、業界のいろいろなものと自分を比べて、「私はスピリチュアルだけど、ああいう人たちとは一緒にしないで欲しい」という気持ちが強くなったり。

幸せで寛大な自分、癒されて人生をエンジョイしている自分、望む人生を生きている自分にならなくてはいけない、そういう風に見られなくてはいけない…などの思いにとらわれてしまうこともあると思います。これらもやはり、「見た目」が気になっている状態です。

人を不快にさせたくないので我慢してしまうという態度も、結局は自分の見た目が気になっているのだし、「人は人。自分は自分」と頭の中ではわかっていても、モヤモヤした気持ちや怒りを感じて、ストレスをためてしまう。こうした反応も、やはり見た目にとらわれているのです。

なぜこのように感じてしまうのか、努力しているのに「自分を好きになる」「自分に自信を持つ」ことがいつまでたってもできない人は、何が原因なのか、本当はどうすればいいのか…について、この本は書いてあります。興味を持たれた方は一読をお薦めします。

私がこの本を読んでいて感じたこと。それは、人間には限界がある、どうにもならないことがある、という真実です。これはスピリチュアルな本や自己啓発の本では、基本的にネガティブな発想として受け止められがちかなと思います。

でも、時にそういう状況のなかで生きざるを得ないことはあって、幼年期~子供時代や思春期などは特に限界のなかで生きているし、そうしたなかで私たちはたくさんの評価や視線にさらされて生きていきます。すべての人がそうだと言えるでしょう。

それはほとんど暴力を受けることに等しいのかも知れません。実際にいじめられたり虐待を受ける人もいるでしょう。肉体的な暴力でなくても、無視されたり、容姿や外見をからかわれるのも辛い体験です。

そういう環境のなかでたくさんの傷(本のなかではプチ・トラウマと表現されている)を受けた人のなかには、「それは相手の感じ方や考え方に過ぎないんだよ」ということを教えてもらえなかったり、そのことを理解させてもらえない環境にいることもあると思います。

そういう人が、社会や他者に対して防衛的になり、もっときれいなら、もっとやせていたら「私は自分に自信が持て、社会や人ともうまくやっていける」、いつも幸せそうで寛大な人として生きれば、「私は周囲と良い関係を築け幸せになれる」という気持ちを持ち続け、その思いがずっと自分の心の中でループしていても、おかしなことではないと思えます。

またどんなに頑張っても、肉体的には歳をとるし永遠に20歳ではいられないでしょう。生まれつきモデルのような体型ではない人のほうが多いはずです。ダイエットや美容に関心を持つことはいいけれど、良い人生を生きたいと思って始めたそれらに縛られ、人生が空洞化してしまうこともよくあるのです。

自分を好きになろう、自分の嫌いなところではなく自分の良いところを挙げていこうという発想は素晴らしいですが、この本では「見た目がよくなれば幸せになれる」という幻想から解放されていないと、結局そこにさえ、外から与えられた「評価」という「見た目」の呪縛がつきまとってしまうと書いてあります。
一見「自分の問題」に取り組んでいるようでも、土台の発想が「見た目」にとらわれている限り、苦しみは続くのです。

「まず、ありのままの自分を好きになろう」とよく言われます。でも本当は、自分を好きにも嫌いにもならない、「今は、これでいいのだ」という気持ちになることが大事なのだと書いてあります。「ありのままの自分に自信を持て」「人は見た目ではない」などと言われ、そんなことはよくわかっている、なのに、見た目のスパイラルにはまってしまう自分に「私はダメだ」「自信をもたなきゃ」と言えば、ますます自分を傷つけてしまう。だから、「今は、これでいいのだ」と思おうということです。

それは、いろいろ選べなかったりうまくいかなかった状況のなかで、あなたが一生懸命やってきたことに違いはないからです。

私はこの本を読んでいてあらためてはっきりわかったのですが、スピリチュアルや癒し、自己啓発はまずとことん自己受容からスタートする必要がありますね。スタートどころか、常にここに帰ってくる必要がある。見た目という発想が捨てられないまま「幸せに生きる」ことに取り組んでも、必ず歪みが出てきてしまうでしょうから。

世界中にスピリチュアルティーチャーがいますが、そのことをサラッとではなくちゃんと伝えているかは、大事なことだと思うようになりました。

頭ではわかってもそれでも見た目からなかなか自由になれない人、また、ずっとそうやって生きてきた自分に気づくとき、なんという時間の無駄使いをしてきたのかと絶望する人もいると思います。

それでも「今は、これでいいのだ」と思うこと。「このままではダメだ」という土台の上に次を作っていくのと、「今は、これでいいのだ」という土台の上に次を作っていくのとでは、大きな違いが出てくると書いてあります。

そして、そういう人は、バイロン・ケイティが言う、あなたが抱いている「このままではいけない」という気持ちは絶対に真実でしょうか? もし、その思いから解放されたら、あなたはどんな気持ちになりますか!? あなたを苦しめているのは、現実ではなくあなたの考えでありませんか・・・という言葉を、ときどき思い出すといいのかも知れないな…と私は思いました。

そうしたら、この著者の水島広子さんという方は、下のケイティの本を翻訳されている方だったのですよ。すごい偶然(でもないか!?)にびっくりしてしまいました。

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